株式会社東建ジオテック

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TECHNOLOGY
技術情報紹介

SAAMシステム

SAAMジャッキとは

SAAMジャッキはリフトオフ試験専用油圧ジャッキである。新規アンカーの初期引張定着は対象とせず、 既設アンカーの維持管理を目的に、残存引張り力の確認のために開発された、小型・軽量のジャッキである。

センターホール型ジャッキを用いたリフトオフ試験(従来試験)

センターホール型ジャッキを用いたリフトオフ試験(従来試験)

クレーン等での搬入が必要
足場の仮設が必要
通行規制が必要

アンカーの緊張力の確認等に利用されているセンターホール型ジャッキは、新規施工時の定着・緊張、維持管理時のリフトオフ試験、あるいは再緊張・除荷といった多くの機能を有しているため、ストローク量が長く機器が大きく重いため、リフトオフ試験を実施する場合、足場の仮設、クレーン等による搬入・撤去、場合によっては道路の通行規制等が必要となる。

ジャッキの小型化・軽量化
省力化スピードアップコスト縮減

SAAMジャッキを用いた リフトオフ試験(新技術試験)

SAAMジャッキを用いた リフトオフ試験(新技術試験)

人力での搬入が可能
足場の仮設が不要
通行規制が不要
のり面全体のアンカー緊張力状態を把握

リフトオフ試験が簡便・迅速に多くできる

SAAMジャッキは、アンカーのり面の健全性評価にとって必要な残存引張り力を迅速に求めることに特化し、 低ストロークにすることで大幅な小型・軽量化を図り、基本的に人力での搬入・撤去が可能であるため、 簡便かっ迅速に数多くのアンカーに対してリフトオフ試験を実施することができ、これによりアンカーのり面の緊張力を面的にとらえることが可能である。

SAAMジャッキを用いたリフトオフ試験調査例

クレーン等での搬入が出来ないため、従来ジャッキでは試験が困難

クレーン等での搬入が出来ないため、従来ジャッキでは試験が困難

小型・軽量のSAAMジャッキは人力で搬入出来るため試験が可能

小型・軽量のSAAMジャッキは 人力で搬入出来るため試験が可能

SAMMジャッキ仕様

  SAAMJⅠ-N300 SAAMJⅠ-N600 SAAMJⅡ-1000
最大引張り力(kN) 300 600 1000
最大ストローク(mm) 10 20 50
センターホール径(mm) 62 82 102 82
最大直径(mm) 153 188 210 230 210
ジャッキ長(mm) 151 165 115 125 155
ジャッキ質量(kg) 14 25 25 125 35

SAAMジャッキ設置手順

  • アンカー余長部に、アタッチメントを取りつける

    アンカー余長部に、アタッチメントを取りつける

  • ラムチェアーを取り付ける

    ラムチェアーを取り付ける

  • SAAMジャッキを取り付ける

    SAAMジャッキを取り付ける

  • 止めナット、高圧ホース、変位計を取りつけ、設置完了

    止めナット、高圧ホース、変位計を取りつけ、設置完了

設置状況

設置状況

構成部品

構成部品

SAAMジャッキを用いることでアンカー緊張面面的調査が可能です。

面的調査

面調査の試験本数は、全本数の1/3あるいは1/4の調査数でも、列・段に抜けがない調査位置の選定を行えば、 過緊張(緊張力低下)領域を特定することが可能です。このため、のり面に施工されたアンカー本数が多い場合、 まず1/4程度のアンカーを対象に列、段に飛びがない調査を実施して過緊張(緊張力低下)領域の特定を行った上で、 次に過緊張(緊張力低下)領域を中心に追加調査を実施して、過緊張(緊張力低下)領域を特定することが効果的な調査方法です。

設計アンカー比1/4間引き調査(44本)

設計アンカー比1/4間引き調査(44本)

設計アンカー比追加調査(+27本、合計71本)

設計アンカー比追加調査(+27本、合計71本)

健全性調査

面的調査により求まったのり面の残存引張り力分布の結果を基に、のり面の健全性評価を行います。 下表に示す「グランドアンカー維持管理マニュアル」における残存引張り力とアンカー健全度の目安に準じ、 リフトオフ試験により求まった残存引張り力の値を基にAからEの判定を行い、この結果(緊張力の面的分布値・分布領域)から健全性の評価を行います。

健全性調査
残存引張り力とアンカー健全度の目安

残存引張り力アンカー健全度目安

画的調査を基にしたのり面健全度性評価の例

SAMMジャッキを用いた面的評価フロー
主な業務実績